「ブログ記事はトピックだけ決めてとりあえず書いている」
「色々な記事を読んでみたけど、SEOキーワードの選び方がいまいち分からない、、、」
筆者も理系出身だからか、物凄く気持ちがわかります。
まず知っておくべきことは、【キーワードを選定してそれにフォーカスして書いた記事】と【何も意識せずに書いた記事】は本質的に違うことと、SEOキーワード無しで検索上位を狙うことは不可能だということです。
ここ数年で検索の本質が変わったことを鑑みれば、どうやってキーワードを選定すれば良いかが明確にわかります。今回は基礎的な部分から選定の具体的な方法まで紹介します。
結論は【キーワードは読者からの質問】だと捉えることです。今回紹介する情報はブログなど、オウンドメディアをこれから運営する方・運営し始めた方に向けて執筆したものですが、この記事に辿り着いた方全員の疑問を解決できる内容になっているはずです。それでは見ていきましょう。
1.SEOキーワードとは何か
SEOキーワードとは、検索ユーザーがChromeなどの検索エンジンにタイプ(又は音声入力)する単語です。
砕いた言い方をするならば「誰かがググる単語」です。
検索ユーザーはいつも自身の疑問をキーワードという最小単位に落とし込んで、Googleに質問しています。例えば以下のようなものです。
「今日の天気が知りたい」→「天気」
「好きなアーティストの次のライブはいつ行われるのかな?」→「○○ ライブ いつ」
「新型の車の性能が知りたい」→「新型△△ 評判」
などです。
それに対してGoogleは、検索ユーザーの疑問を解消できるような情報を「疑問の解決に役立つ順になるように」検索順位を表示させます。
以上の事実が意味することは、検索ユーザーに情報を届けるためには、
CHECK①検索ユーザーが何を疑問に思いGoogle検索したか(キーワードは何か)を明確化
②その疑問に対する回答を投稿する
以上の2つを実施する必要があるということです。
2.キーワードがサイト運用の戦略を変える
キーワードを選定し、それに基づいて作成されたブログ記事は【検索ユーザーの疑問に対す回答】に自然となります。
一方で、あなたの個人的な体験に基づいた記事や、オリジナリティのある斬新なアイデアを紹介するような記事は【疑問に対する回答】ではありませんよね。こうしたコンテンツは誰も探していないため検索上位表示を狙うのは難しいです。
もちろん、読者の疑問にフォーカスした記事だけを書かなければいけないというわけではありません。検索されないようなコンテンツでも、内容が素晴らしければSNSなどで広く拡散されます。
ただ、やはり長期的に集客するという観点から考えると、Google検索から流れてくるユーザーを捕まえることが最適解です。そしてGoogleから集客するのであれば、キーワード選定に基づいて作成された記事を書く必要があります。
3.SEOキーワードを戦略的に選定する方法
以上でキーワードの基礎をお伝えしてきましたので、ここからは具体的な選定方法からその使用方法の紹介に移ります。
3-1.使用するツール
以下の3つを使用します。
この3つであれば無料で済みます。有料のツールであればキーワードプランナーかMozの有料版をオススメしておりますが、無料の3つで全く問題ありません。
3-2.どういった基準で抽出するか
最初は関連キーワード取得ツールを使用します。
まず、このサイトに飛ぶと以下の画面が出てきますので、ご自身が検索ユーザーの疑問に答えられるような、得意な領域に関連するキーワードをフォームに入れて取得してみましょう。今回は「留学」というキーワードを入れた場合を仮定します。
「留学」と入力した場合、このような画面になりました。830個のキーワードが抽出できましたが、ここからある程度削ります。
前述の通り、キーワードは検索ユーザーからの「質問」です。自分のサイトに訪れるユーザーにマッチするキーワードと、自分が答えられそうな質問以外は全て削ります。
もちろん調べてきた情報に自分のオリジナリティある情報を載せて記事を書くなどもアリですが、自分と関連のある情報の方が書きやすいし付加価値を付け易いのも自明です。
この作業で残った100個くらいのキーワードをさらに評価していきます。
3-3.抽出したキーワードをそれぞれ評価していく
UbersuggestとMozを使用します。
まずはUbersuggestで実際にキーワードを評価してみましょう。
サイトを開くとこの画面が出てきますので、先ほど抽出したキーワードを入れてみましょう。今回は「留学 持ち物」を例として入力したところ、以下の結果となりました。
キーワードについて毎月何回検索されているのか、難易度はどれくらいか、リスティング広告などの有料難易度はどれくらいか、、、など記事作成にあたって必須の情報が取得できます。
さて、キーワードの吟味が終わったら競合サイトの分析を進めます。Mozを使いましょう。英語サイトですが、Chromeの翻訳機能を使えば誰でも簡単に読めます。
Mozにアクセスし、アカウントを作成すると無料で使える機能が解放されます。ログインした状態でサイトを見ると以下の様に画面上にバーが表示されます。
分析したいサイトで、一番左の虫眼鏡が描かれているアイコンをクリックするとサイト情報が見れます。
「どんなキーワードを使っているか」
「どんな説明文(ディスクリプション)か」などを中心に参考にしてみます。
この画像では、「留学 持ち物」と検索して、上位数ページだけでもよいので以下の項目をチェックしています。出来るだけ多くのサイトを調べましょう。
調べる項目
・キーワード、メタタイトル、メタディスクリプション
・コンテンツの内容(情報の網羅性、個性的な部分など)
Googleのポリシー的に、どの記事よりも価値を提供することが出来れば検索順位1位を勝ち取ることができます。
どれくらいの幅の情報を網羅すればいいのか?自分にしか書けないような付加価値は何か?色々な視点からユーザーの質問に回答出来るようにしましょう。
4.選定したキーワードの使用方法
ここまでで、キーワードの選定方法と競合サイトのキーワードの使用用途がわかりました。いよいよ今から記事の作成に入ります。
4-1.ペルソナの設定
記事作成の前に、そのコンテンツが届くであろう人・企業(ペルソナ)を設定します。ここが出来るだけ作りこまれていれば、「どうすれば満足してもらえるコンテンツを作成できるか?」がより分かりやすくなります。
そして設定したペルソナが確実に満足するような情報を詰め込めることができれば、上位表示されて然るべき記事が出来るはずです。
以前の記事で設定しているペルソナを、1例として紹介しておきます。
飲食店を経営している30代大卒の男性。現在は福岡近郊に住んでおり、事業も上手く軌道に乗っている。いずれは規模を拡大し、次の店舗を持ちたいと考えているが、今のままの売上だとそれまでには時間がかかると感じている。そこでホームページなどインターネット集客に目をつけ、「ホームページやSNSで売上が伸ばせるような施策はできないか?」と模索している。実際にSNSには手を付けてみたが、あまり効果がないためだんだん趣味で使うようになった。現在SNSで客を増やそうとはあまり思っていない。次の施策の一つとしてホームページを検討し、検索して値段を調べてみたが、なかなか相場観が掴めない。0円から100万円まで幅広いし、飲食店のホームページに限定して調べてみても30万円ほどかかるため、ホームページで確実に儲かることが分からなければ安易に手が出せないと感じている。そうやってホームページの相場について調べている中で、たまたまこのページに行き着いた。
4-2.キーワード(質問)に対する回答の作成
ペルソナが検索して行き着いたページを想定して記事を作成することで、何を書けば良いかがより具体的にわかります。ここではヒントをいくつか紹介します。
・キーワードは、検索ユーザーが疑問に感じたことを入力した単語でした。検索ユーザーがGoogleを通じて間接的にあなたに質問していることと同じです。
「どうやってこの質問に答えよう?」と自問自答することで内容がある程度思い浮かぶはずです。
・何も思い浮かばない時は競合サイトからヒントを得ましょう。成功例を見ることで、自分が行っていない施策や作成していないコンテンツが浮き彫りになります。真似はダメですが、着想を得るくらいは問題無しです。
・コンテンツが膨大になりすぎるときは、分けて考えましょう。例えば「オーストラリア 留学」を狙うのであれば、各都市に分けて「シドニー 留学」「ブリスベン 留学」、、、などある程度の大きさにまとまる単位にわけて、最後に各都市のまとめページとして「オーストラリア 留学」という記事を作成すればよいのです。
5.狙ったキーワードでの検索順位の確認
最後に検索順位の確認やアナリティクスを使用して分析し、改善点を洗い出します。「なぜユーザーの直帰率が高いのか」「なぜユーザーの滞在時間が極端に短いのか」など、考えられる項目を全て洗い出し、次の記事へと活かすのです。
当記事で紹介した中で最も大切なことは、SEOキーワードは検索ユーザーの質問だということです。そしてGoogleはその疑問を解消できるベストな情報を届ける仕組みを作り上げています。これからもっとその仕組みは完成されていくでしょう。
つまり、キーワードを元に完璧な回答を検索ユーザーに届けることが、私たちWEBサイト運営者のミッションです。キーワードを通じて検索ユーザーとコミュニケーションを取りつつ、有益なコンテンツを作成し続けましょう。