Google広告の運用が初めてという方からお受けする質問で、最も多いものが「どの入札戦略を選べばよいの?」という疑問です。
実際、「クリック数の最大化」や「目標インプレッションシェア」など最初にGoogleから推奨されたものを、よくわからないまま選んでしまい、本当にこのままの設定でいいのか?もっと問い合わせに繋がる設定があるのではないか?とお悩みの方が多くいらっしゃいます。
お客様の状況に応じて、入札戦略を使い分けるのがベストですが、Google広告を初めて運用する方や、毎日管理画面を開く時間が取れない方もいらっしゃるかと思います。
そこで、今回は「ひとまずクリック数の最大化などを設定して、一か月以上運用してみた※」という状況の方に向けて、検討をおすすめできる【目標コンバージョン単価】についてご紹介します。
※ コンバージョンをある程度計測できているという前提
目標コンバージョン単価とは
目標コンバージョン単価とは、スマート自動入札と呼ばれる、機械学習を利用した入札戦略の一つです。その名の通り、お問い合わせや資料請求などのコンバージョン(成約)1件あたりの単価を設定し、設定した目標の範囲内でより多くのコンバージョン獲得を目指す入札戦略です。
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目標コンバージョン単価のメリット
目標コンバージョン単価のメリットは、採算がとれる範囲内で単価設定ができることです。
例えば、コンバージョンを多く集めることができたとしても、広告費がかさむことで利益が全く出ないようでは意味がありません。目標コンバージョン単価は、「コンバージョン1件あたりの単価」を設定する入札戦略であるため、そうした経営の視点から広告を運用できることがメリットです。
目標コンバージョン単価の設定方法
1.キャンペーンの作成
まずはキャンペーンを作成します。画像赤枠の「新しいキャンペーンを作成」をクリックします。
ここでは例として、このキャンペーンで達成したい目標を「見込み顧客の獲得」とします。また、キャンペーンタイプは「検索」としておきます。
目標は、お客様が重視しているものを選択します。例では「電話件数」を選択しました。
次に、キャンペーンの設定に進みます。以下のような画面が表示されるので、それらに従って設定を進めます。
ターゲティングとオーディエンスでは、例として「福岡を所在地としているユーザーのみ」をターゲット地域として選択しました。
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予算と入札単価について、画像のように設定します。目標コンバージョン単価はここでは例として40000円となっていますが、これは低く設定することによる取りこぼしを防ぐためです。最初は高額に設定しておき、データが十分取れてから、妥当な単価まで下げます。おおよそ2週間程度は、入札戦略の学習期間のために必要です。
これ以降の「キーワードの設定」と「広告の作成」は、画面に従って設定します。
2.入札戦略の詳細設定
「ツールと設定」から、「入札戦略」を選択します。
画像の画面が出てきますので、先ほど設定した「入札単価上限〇〇円」をクリックします。
詳細設定をクリックします。すると、画像のように入札単価の上限(1クリックあたりの上限)を設定することができます。ここでは例として、300円を設定しました。また、これに合わせて入札戦略の名前も入札単価上限300円に変更しています。
3.入札戦略の目標コンバージョン単価調整
2.「入札戦略の詳細設定」と同じ画面から、実際のコンバージョン単価が確認できるので、これを元に目標コンバージョン単価を調整し、最適な単価を目指します。
ただし、季節変動や、新規参入、競合他社の単価の吊り上げによって、実際のコンバージョン単価は上下しますので、継続的に調整することが重要です。
さらに広告の効果を上げるためには、コンバージョンの見直しや、ホームページの見直しが効果的です。
注意点
本記事では「目標コンバージョン単価」にのみ触れていますが、Google広告の王道の流れは下記の通りです。
①「クリック数の最大化」で、データを集めて、
②「コンバージョン最大化」で、より多くのコンバージョン獲得を目指し、
③最終段階として、「目標コンバージョン単価」でコンバージョンの単価を調整する。
最初から「目標コンバージョン単価」を設定すると、予算が少ない場合(複数のキャンペーンに予算が分散している場合など)、上手く結果を出せないことも考えられます。
WEB集客の目安としては、「閲覧者が100人の場合、その内問い合わせに繋がるのは1~3人」という尺度がよく利用されます。そのため、一日一件以上のコンバージョンが欲しい場合、月に必要な予算感は、平均クリック単価×100×30.4(日)です。予算感を大きく下回る場合、「目標コンバージョン単価」をいきなり設定すると損する可能性もありますので、十分お気を付けて、ご自身で判断するようお願いします。
まとめ
Google広告でどの入札戦略を設定すれば迷ったときは、ひとまず目標コンバージョン単価を検討するとよいでしょう。
機械学習を利用しながら、広告費とコンバージョンの兼ね合いを考えることができます。もしも設定にお悩みのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。ご相談などは無料で対応いたします。